2019年5月26日 (日)

サンコウチョウ通過

5月26日 

曇り空の下でアオゲラを待っていたら、少し離れたところから「ホイホイホイ」という声がかすかに聞こえた。流れのそばにあるスギの中と見当をつけて行ってみた。最初は高いところでさえずっていたが、静かに待っているうちに水辺に下りてきた。

Dsc_4522_00001_01s

よく鳴くけど尾は短く背は茶色い。メスだろうと思うがサンコウチョウの雌雄は分かりにくい。尾羽が長ければ間違いなくオスだが、中には短尾・茶色のメスのような外見のオスもいるらしい...

この近辺としてはちょっと遅めの通過だ。でもメスならこんなものだろうか。尾の長い個体を見るのはだいたい5月の前半のような気がする。今年は5月13日に尾の長い個体とメス・タイプの2羽、5月14日にメス・タイプ1羽と不明な1羽(声のみ)を確認している。

↓は5月13日のオス。

Dsc_2752_00002s

2019年5月24日 (金)

アオゲラ採餌

5月24日

今年はアオゲラの営巣場所がなかなか見つからなくて探し回っている。巣穴は複数あるものの、どれも使っているかどうかがはっきり分からないのだ。

作戦を変えて、鳥の方を探すことにした。きょうもアオゲラの声がする林を見回っていて、やっとヒナのための餌を採っているらしいオス成鳥に出会った。エノキの枝が折れて腐ったところに虫(アリ?)がわいていて、そこに通ってきているらしい。

腐った木の汁で顔から頭、胸までどろどろに汚れて、アオゲラじゃないみたいな色になっている。それでも構わずに穴に顔を突っ込んではがつがつと虫を詰め込んでいた。この感じは自分の食事ではなく、ヒナに与えるための餌採りだと思う。

Dsc_4489_00002s

実はここから200-300メートルのところに巣穴がひとつある。穴彫りを見たのは4月21日の夕方。オスがサクラの幹にとりついて彫り、メスが木の上で催促するように鳴いていた。5月7日昼にはメスを単独で見かけたが、その後2週間以上も親鳥を見る機会がなかった。

上の場面を見た翌朝(5月25日)、この巣穴を見に行ってみると当たりだった。昨日の汚れたオスがやってくると穴からメスが飛び出し、オスが代わって入った。しばらく待ってみたが出てこなかったところを見ると、ヒナはまだあまり大きくないのかもしれない。

5月7日に見たのはメスが単独で産卵に来ていたのかもしれないし、抱卵交代のオスを見逃したのかもしれない。間をとってその頃に産卵完了と仮定すると、孵化は2、3日前で巣立ちは6月半ばの計算。実際にはその前後になるだろうと思う。楽しみ。

 

上の写真を撮っているとき、バックではオオムシクイの「チチョリチチョリチチョリ」というさえずりが聞こえていた。メボソムシクイより遅く到着するそうだ。

2019年5月21日 (火)

エナガ 今年のまとめ

昨日、コゲラの後にエナガの巣「桜桃」を確認にいくと、アカマツのてっぺんの巣は壊れていた。「百日紅」と同じような場所にあった巣の、同じような帰結であった。

これで今年のエナガ・リストはすべて完了。正確な場所や転帰がはっきりしなかったものも含めると最終的に39か所になった。

そのうち巣立ったものは10か所、成功率は約25%だ。文献にある数字より高いが、これは餌運びが始まってから見つけた巣が混じっているせいではないかと思う。(つまり、知らない間にできてなくなった巣がもっとあるだろうということ)

失敗に終わったもののうち、敵に食害されたことがはっきり分かっているのは1か所のみ(カラス)。残りは巣が消失または壊れ、あるいは親鳥の出入りが見られなくなったもので、原因は分からず。

樹種別では針葉樹が12、常緑広葉樹が13、落葉広葉樹が5、ササ藪が2、人工物が1、不明6。巣の高さ別では3メートル未満が19、3メートルから10メートルが7、10メートル以上が7、不明6。しろうと観察のためどうしても低い位置の巣が見つけやすくて、実際より多くなっているだろうと思う。

また、墓地は開けた平地のところどころに高木が並んでいるという環境だ。エナガはその中でもあまりだだっ広いところにはおらず、高木の陰にある低木を好んでいるように見えた。

スケジュールについて。営巣の初期(巣の土台や下半分を作っている段階)から観察して巣立ちに至った巣は実は3か所しかない。

  • 「金木犀」2月24日から4月24日、59日間 (初回巣)
  • 「花水木」4月2日から5月12日、40日間 (やり直し巣)
  • 「檸檬」 4月6日から5月16日、40日間 (やり直し巣)

初回の巣は「金木犀」だけだが、同じ週に見つけた複数の巣も、途中で失敗するまではだいたい同じようなスケジュールで進んでいると思われた。なのでこのあたりが標準的なスケジュールだと考えて来年も観察しようと思う。

やり直し巣はそれよりずっと短い期間で巣立つことは「花水木」の項でも書いた。

二つの公園を比べて一方が他方より早いように思えたが、サンプル数が少ないので確たることは言えない。来年以降も同じ傾向があるか気をつけるべき点かも。

もう一つ確かめたかったのが「デッドライン」の存在である。文献ではある時期になると(場所によって違うと思うが)親鳥が繁殖活動をやめてしまうという記述がみられる。「百日紅」と「桜桃」で何か分かるかと思っていたけれど、どちらも巣自体が壊れてしまって分からずじまいとなった。最後に親鳥の活動を見た日はそれぞれ5月10日と5月13日。

次に反省点と来年に改善すべき点。巣探しについては、 ・2月のもう少し早い時期からなるべく広く見て回ること ・2月中は気温の上がった日の午前中を逃さないこと ・失敗した巣の近辺でやり直し巣を重点的に探すこと 

巣立ち予想は完敗だった。日にちは大体分かっていても、時刻を読み違えて見逃したケースがほとんど。だいたい6時台くらいの早朝が多いと聞いていたけれど、今回は5時台以前または7時以降ばかりであった。これは覚えておかなくては。

2019エナガ・リストのダイジェスト版(主な巣のみ、1週間間隔)はこちら

Photo

2019年5月20日 (月)

コゲラ巣立ち

5月20日

コゲラの巣を見にいった。巣立ち前のヒナが穴から顔を出して「ギー、キッキッキ」と鳴くのが可愛いのでつい観察が長くなる。ただしその状態では「巣にいる雛」の範疇だから写真はなし。

ヒナは全部で5羽、昨日見に行ったときはまだ2羽残っていて中でくっついていた。親が持ってくる餌は去年の観察と同じ。シャクトリムシの類や他の昆虫、黄色い謎の物体、それに黒く熟したクワの実がけっこうな頻度で混じっている。

そして今日は早朝に1羽出たそうで最後の1羽だけが残っている。穴の縁に足をかけて身を乗り出したり、また中に戻ったりしている。狭い穴で5羽も一緒に育ったのにひとりだけになって心細いだろうなどと想像してしまう。

1時すぎ、穴から乗り出しては引っ込む動作の繰り返しが激しくなった。飛び出すための弾みをつけているようにも見える。1時19分、飛び立った。

近くの木にとまって親を呼んでいるところ。枝をつかむ足がまだ心もとない感じ。それでも何度か飛び移ってだんだん高い枝に上がっていき、葉の中で親鳥に会えたようだった。

Dsc_4152_00001s

2019年5月17日 (金)

エナガ「檸檬」巣立ち 続き

5月17日(金)

前日に続き、「檸檬」の巣を見に来た。状況は昨日とあまり変わっていなくて、巣の中と、外の2か所ほどにヒナがいる。まとまってねぐら入りできなかったわけだが、朝の冷え込みは大丈夫だったらしい。このところ気温が高いのが幸いしているのかもしれない。

11時ごろ、巣のあたりで親鳥がさかんに鳴いていると思ったら、最後のヒナが出たようだった。梅の枝で餌をもらっていたが、親に比べてとても小さい(ふつう、巣立ったヒナの体の大きさは成鳥とほとんど同じ)。

Dsc_3351_00001

このヒナは飛ぶ力も弱いらしく、このあと飛ぼうとして下の草むらに落ちてしまった。親鳥はそれでもちゃんと餌を運んでくる。邪魔をしないように遠ざかったのでその後の経過はわからない。無事に木の枝に上がってくれればいいのだけれど。

 

実はやり直し巣はもう2か所あった。両方ともアカマツのてっぺんだ。ただスケジュールがさらに遅いので成功する見込みは小さいと思っていた。今週の時点で「百日紅」と名付けた方はもうヒナが孵っているようだったが、一昨日行ってみると巣が壊されていた。たぶんカラスの食害。もう1か所の「桜桃」はまだ抱卵中らしく、尾羽の曲がったつがいが出入りしている。

 

「白梅」 4/19カラスに食害された

「百日紅」(やり直し巣) 5/15巣壊れ

「牡丹」 親鳥の1羽がツミに捕食された後、4/23巣立ちずみ

「檸檬」(やり直し巣) 5/16-5/17にかけて巣立ち

「葉桜」 4/29巣立ちずみ

「白木蓮」 4/19巣立ちずみ

「青紅葉」 4/15オナガに食害された

「金木犀」 4/24巣立ちずみ

「桜桃」 抱卵中

「花水木」(やり直し巣) 5/12巣立ち

「紅梅」 4/23親鳥1羽で巣立ちずみ

「紫木蓮」 4/27巣立ちずみ

2019年5月16日 (木)

エナガ「檸檬」巣立つ、が…

5月16日(木)

エナガの巣「檸檬」はやり直し巣で、日曜に巣立った「花水木」と似たようなスケジュール。営巣開始や餌運び開始がそれぞれ4日遅れだったので、巣立ちも今日になると予想していた。

日にちの予想は当たったけれど時刻はまた外れ。朝早いうちに出たらしくて巣のまわりからヒナの声がする。ところがそれが1か所でない。それに親鳥は30分に1回くらい、巣にも餌を運んでいる。

どうやら、出たヒナが1か所で団子にならずに分散していて、巣にもまだ残っているらしい。変則的だが、やり直し巣でヒナの育ち具合が揃っていないのだとすれば説明はつくかもしれない。

一番遠くまで飛んだ2羽が団子になっていた。これはこれで可愛い… (左は親鳥)

Dsc_3268_00002s

通常だと、団子の両端にいるヒナは体が冷えてくると真ん中にむりやり割り込む。そうすることで本人も暖まるし団子全体としても密度が保たれるわけだ。でもこの2羽はそれができないのでお互い頭をくっつけて押し合いをしていた。

2羽とも活発で食欲は旺盛なようだ。

Dsc_3294_00001s

午後までヒナを探してあたりを見て回ったが、ここのほかに2か所または3か所、やはり1羽か2羽ずついるらしく、巣にも少なくとも1羽が残ったままであった。全部で5羽から9羽というところか。

親鳥はそれぞれの場所を順番に巡回しているようで、1か所にやってくる頻度はやはり20-30分に1回くらい。たとえ全員が1か所に団子になっていても、1羽が餌をもらう頻度に変わりはないだろう。だいたい50メートル四方くらいの区域だから、餌運びの効率が悪いというほどでもない。

問題はやはりねぐら入り時刻までに一緒になれるかどうかだと思う。親鳥はしきりに呼びかけてヒナをまとめようとしているようだったが、見ている間にどれも大きな移動はしなかった。

なお、こういう場合でもつがいは手分けするということはなく、一緒に巡回していた(たとえばモズでは、巣立ったヒナが分散するとオス親とメス親が手分けして餌を運ぶようになる)。「エナガのつがいはいつも一緒」という原則に変わりはないらしい。

 

2019年5月13日 (月)

エナガ「花水木」巣立ち群

5月13日(月)

早朝観察に来ると、巣のすぐそばにヒナが1羽だけいて、かぼそい声で鳴いていた。昨日巣立ったと聞いて群を探し、隣の区画で団子になっているのを発見したが、まもなく常緑カシの梢に上がってしまう。高い・暗い・ごしゃごしゃの葉でほとんど見えない… しかし、何時間かたって昼ごろに同じあたりを通りかかったら、墓石の裏の低木の中から声がする。

ヒナは全部で9羽、左端は親鳥。9羽という数はだいたい平均的と言っていいと思う。

Dsc_2935_00001s

朝に見た落ちこぼれっ子がこの中にいるかどうかは分からない。けれど、よく見るとやはりヒナによって大きさが違うような気がする。左から3番目が特に小さくてひ弱い感じ。

動画の方がよく分かるかもしれない。チビ助は痩せっぽちだが食欲は旺盛なようだ

 

 

元気なヒナは画面の外の枝に飛び移ったり戻ってきたりしていた。なので冒頭には7羽しか映っていなくて、3羽飛び立っていなくなったと思ったら4羽戻ってきて8羽になっている。

可愛かったのをもう一枚。チビ助が気持ちよさそうに頭を掻いているところ

Dsc_3111_00001s

 

この日は渡り途中のサンコウチョウもいた。それも2羽。最初は早朝、エナガを探しているときに尾羽の短い個体がサクラの中にいた。その後、近くで尾羽の長いのと短いのを観察。このときは「ホイホイ」というさえずりと、カラスを警戒して「ギギギ」と鳴いている地鳴きも聞こえていた。

 

 

2019年5月12日 (日)

エナガ「花水木」巣立つ

5月12日(日)

このところ「花水木」の巣に通いつめている。4月26日に初めて餌運びを見てからもう17日目。図鑑には巣立ちまで14日~17日となっているので、毎日、今日にも出るかと待ち構えているのだ。

餌運びの頻度は7日目からだいたい5分に1回の割合だったが、13日目頃から少し減り始めた気がする。ヘルパーの数は日によって違ったりするがだいたい2羽いるようだ。(1回、というのはつがいとヘルパーの団体がやってくる回数を数えている。なのでヘルパー2羽で5分に1回なら、5分間に4羽がやってきている計算)

餌運びが長いわりに、ヒナの育ち具合がいまいちな気がするのは気のせいだろうか。普通、顔を出し始めのヒナ(巣立ち数日前)の顔は黒っぽく目も半分開いていなくて、黄色い口ばかりが目立つ。それが巣立ち直前には羽毛の白黒や目がはっきりした顔になってくる。ところがこの巣にはまだ幼いヒナがいるように見えるのだ。

 

このことと、この巣のスケジュールを合わせて考えてみる。

1.ここはやり直し巣であること

1回目の巣は通路の反対側でキンモクセイの中の見えないところに作っていた。親鳥の出入りを最初に見たのが3月1日だが、4週間後の3月28日までには親鳥を見なくなっていた。同日、少し離れたサワラのてっぺんで新しい巣を建設していたが、ここはわずか2日後の30日にはなくなってしまった。4月2日、アカマツの横枝に3回目らしい巣を作り始めているのを確認。

2.産卵期間が短かったと思われること

ここから餌運びが始まる4月26日まで24日間しかない。そのうち抱卵期間が約14日で、これはそう変えられないだろう。すると巣作りに超特急工事でも3日かかると仮定して、産卵期間が7日しかないことになる。つまり卵が全部揃わないうちに抱卵を始めたのではないかと思われる。

3.結果としてヒナの育ち具合が揃っていないと想像されること

孵化の日が卵によって違い、ヒナの育ち具合が揃っていないことが予測される。すると巣立った時にヒナの中に群れについて飛べないものの割合が高くなるかもしれない。親鳥は群れについていけないヒナの面倒もちゃんと見るけれど、それでも夕方までに追いついて一緒にねぐら入りできないと、朝の冷え込みを生き延びられないこともあるだろう。

4.餌運びの期間が長めであったこと

上記のようなデメリットがあっても、エナガには5月の中旬までに巣立ちを終えないといけない理由があるということだ。ただし、餌運びの期間を状況が許す範囲で数日長くすれば、上記の欠点を少しでも補償する役に立つであろう。

 

疑問なのは、なぜそこまで急いで期限に間に合わせないといけないか、である。今年の一連の観察からは、この近辺のエナガの標準的なスケジュールとしては2月後半から巣作りを始め、ほぼ10週間かけて4月の最終週に巣立たせるらしいことが見てとれる。

一方やり直し巣では、サンプルがここと4日遅れの「檸檬」しかないのだが、全体で6週間という早さである。工程短縮の鍵は営巣期間と産卵期間。

理由としてはヒナの餌となる虫の育ち具合や、昨日から巣立ち雛を見るようになったシジュウカラの存在があるのではないかと思う。虫はだんだん大きくなってきていて、親鳥の小さなくちばしで複数捕まえるのは難しそう。そして体が少し大きいシジュウカラと競合するようになると、ヒナを育てるだけの餌が捕れなくなるのかもしれない。

 

…などと考えながら観察していたのだが、その朝は出そうもなかった(巣立ってだいぶん経っている別の群が通過してにぎやかだったり、成鳥たちが興奮して騒ぐヘルパー祭りもあったが)。8時ごろまでいて用事のため引き上げたら、後で聞くとこの日の10時前に巣立ったらしい…

 

観察中にアオバトの声を聞く。

2019年5月 8日 (水)

エナガ「牡丹」と再会

5月8日

エナガの巣「牡丹」といっても覚えているのは自分だけだろうが… 親鳥の一方がツミに捕食されてしまい、その後ひとり親のもとで立派に巣立った家族である。4月23日に巣立ったときは、すぐに立ち入れない竹藪に入ってしまってヒナの数すらわからなかった。

あれから二週間。その竹藪の近くにある梅の林で、だいぶん育った群に出会った。目まぐるしく飛び回るので何羽いるかもよく分からないのだが、最低8羽、もしかすると9羽か10羽。

Dsc_2253_00001s

場所からいって「牡丹」の群だと思う、そうだと嬉しい。営巣始めの頃から観察して、恐ろしい出来事を乗り越えたのも見た家族にもう一度会えたと思いたいだけなのだが。野生の生き物によけいな思い入れは不要とはいえ、自分の心の中で信じている分には問題なかろう。

この梅の花が咲いていた頃、2羽の親鳥はせっせと巣を作っていた。いなくなってしまった方の親鳥もどこかで見ているといいな、と感傷ついでに願う。

Dsc_2413_00003s

 

2019年5月 6日 (月)

エナガ「花水木」ヘルパー3羽

5月6日

「花水木」はやり直し巣で、4月になってから建設中を見つけたもの。今は餌運び期間の後半で、巣立ちにはまだ3-4日かかるだろうと思う。

ここは数日前から餌を運んでくる成鳥が3羽か4羽になった。つがいの親鳥のほかに、ヘルパーが1羽か2羽いるということだ。それが昨日と今日は全部で5羽が餌を運んでくるようになった。

エナガの繁殖ヘルパーについては研究されていて一般にも知られている。繁殖に失敗したオス成鳥が、同じ群れの巣の育雛を手伝いにくるらしい。群れの中のオスは近縁なので甥や姪を育てることになり、その行動は自分の遺伝子を残す役に立つわけだ。

そういう文献を読んだ時には、ヘルパーはヒナの声に惹かれてやってくるのかと思っていた。が、観察しているとなんとなく印象が違う。どちらかというと親鳥が餌を運んでいるのに乗せられているようなのだ。

つがいの親鳥はヒナのための餌を取っているときはだいたい興奮してヂルヂル鳴きかわしている。ヘルパーはそれに巻き込まれてしまうのではないだろうか。時々、ヘルパーを含めた成鳥だけで巣の近くが大騒ぎになることがある。巣立ったのかと勘違いすることが何度かあった。

もしヘルパーが「ヒナが可愛くて」餌を運んでくるなら、親鳥の餌運びとは関係なくいつやってきてもいいはずである。ところが、ヘルパーは必ず親鳥と一緒にやってくる。つまり成鳥が合わせて5羽いれば、毎回5羽がまとまって巣のある木まで飛んでくる。そして順番に餌を与える間、枝の上で待っているのだ。次の順の個体が巣の前で待機する枝も決まっている。

個体識別できないからどれが親鳥でヘルパーかはわからない。が、先に餌を与えるのがつがいの2羽だろうと想像される。餌を与え終わって飛び去るときも、先の2羽がさっさと飛んでいくのに残りはついていくこともあるし、間に合わなくて取り残されていることもある。

取り残されてしまったヘルパーは近くでぶらぶらして親鳥が来るまで待っている。主人夫妻が留守のときに家を訪ねてきてしまった親戚という感じだ。

この写真はそのような場面で撮ったもの。やっぱり個体識別しているわけではないので確かなことは言えないが、親鳥に置いて行かれたヘルパー3羽のような気がする。羽がきれいなところも親鳥らしくない(親鳥は羽繕いや水浴びもめったにできないらしく、全身が黒っぽく汚れて違う鳥のように見えることも多い)

Dsc_2201_00001s

「祭りだっていうから来てみたんだけど、会場がどこだか俺知らないんだよね。お前知ってる?」

「俺も知らね。おやっさんが来たら分かるからそれまで待ってるべ」

「あ、来た来たあっちだ」

 

より以前の記事一覧

おすすめの本

無料ブログはココログ