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2006年1月28日 (土)

バリの鳥

たまに行くバリ島の思い出の鳥を。空港についたら、海辺のリゾートには目もくれず、レンタカーを駆って水田が広がる島中央部の村ウブドをめざす。田んぼの中に建つ小さなロスメン(民宿)。古びているがタイルを敷きつめた中庭には花と緑が茂り、歴代の旅行者が残していった本を集めた図書室もあったりする。

ここの二階の奥、田んぼを見晴らす部屋が常宿だ。いつ行っても誰もいないのがバリらしくていいところ。勝手に部屋に入ってくつろいでいると、やがて人の気配がしてお茶が運ばれてくる。狭いテラスに置かれた竹製のソファに腰かけて田んぼを眺める。そのずっと先にはココヤシが一列に並び、島に無数に流れている渓流のひとつへと土地が落ち込んでいる場所を示している。

まず楽しみにしている鳥はジャワショウビンだ。そんなに待たずとも、期待にたがわず近くの電柱にやってくる。10センチはある赤い大きな嘴、あざやかな青い翼と尾。頭から背は黒っぽいが、光線の具合がいいと紫に光って見える。

電柱から飛び立つと、両翼に一つずつある白い斑が目立つ。そのまま稲の上を矢のように横切って生垣にとまる。かれらはカワセミ類の中では比較的水との縁が薄いらしく、昆虫なども食べるそうだ。それでも、姿が見えないときはむこうの渓流のあたりからキョ、キョ、キョロロロロ・・・と尻下がりのアカショウビンに似た声を聞かせてくれる。

水田地帯なのでサギ類もたくさんいる。アマサギが一番多く、その他にコサギ、チュウサギ、頭が明るい茶で背中が灰色のジャワアカガシラサギ(Javan Pond Heron)など。 お茶を飲んでいるうちに太陽が傾くころになると、サギ達は北にあるねぐらへ向かって三々五々飛び立っていく。アマサギの頭の橙色の羽毛が夕日に輝く。

日が暮れると田んぼにはまた違った気配がたちこめる。むこうの畦道にぽつんと点った街灯は、裸電球に円錐形の笠がついた懐かしい形だ。その下に田んぼの神様をまつる石の灯籠が黒くうずくまっている。畦道の右手から野良犬がやってきて、街灯の下の十字路を曲がっていく。犬が去るとリュウキュウヨシゴイが音もなく舞い降りてくる。ヒクイナの声。何種類ものカエルの合唱を聞いているうちにいつのまにか眠ってしまっている。

朝は無数のカノコバトの声で起こされる。クックルー、クックルーと優しい声だ。朝霧の残る田んぼをのぞくと、シロハラクイナが2羽歩き回っている。こいつらはどこにでもいて、ときどき奇妙なジェージェーという声で喧嘩したりする。やがてやってくる朝ご飯は・・・ああ何もかも完璧なこの宿の中で、これだけが甘すぎるのだ。甘ーいジャッフルとパパイヤ、マンゴー、バナナが満載のプレート。自分で作って飲むバリコーヒーだけが救い。さて今日はどこまでドライブしようか。ギャニャールへ買い物に行って、ついでに豚の丸焼きバビ・グリンを食べようか。

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